SPAN証拠金(3) --- プライス・スキャンレンジ
2010-12-01


本題のSPAN証拠金の話に戻ります。

株の信用取引の場合、買いの場合も売りの場合も、6ヶ月という定められた期間内に、評価損益が信用の保証金、もしくはあらかじめ取り決められた保証金に維持率を下回らない限り、追加保証金、いわゆる追証を納める必要はありません。自分が買建てた株価に対して、現在の株価がどうなっているか、評価損率がどの程度か把握しておけばいいわけです。FXも先物取引もほぼ同じ仕組みです。

 

これに対して、オプションのSPAN証拠金は、「明日想定される最大損失」を証拠金額としています。具体的な例を用いて違いを説明してみましょう。

 

信用取引でトヨタ株を3,200円で買った場合、信用の期限内であれば株価が300円下げようが上げようが、証拠金の面では特に注意を払う必要はありません。保証金率を30%とすると、

3,200 X 30% = 960円

3,200 〓 960 = 2,240円

株価が2,240円近くまで下落しない限り追証の発生を気にする必要はありません。

 

保証金率に代わり、SPAN証拠金のルールにのっとり、このトヨタ株信用取引の証拠金を計算してみましょう。まず、過去一定期間にトヨタ株の一日の上昇・下落幅を調べる必要があります。下記の表は、トヨタ株の2010/6/1−2010/11/30までの6ヶ月間の実際の株価を調べて、前日比の絶対値を変動幅として、その変動幅が大きいものから順にランキングしたものです。

 

日付

終値

前日比

前日比絶対値


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[SPAN証拠金]

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